一般社団法人富山県臨床検査技師会

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タスク・シフト/シェアに関する厚生労働大臣指定講習会に参加して

2024.02.28

タスク・シフト/シェアに関する厚生労働大臣指定講習会に参加して

  富山市医師会健康管理センター 田村 操佳

 

  令和6年2月18日、タスク・シフト/シェアに関する厚生労働大臣指定講習会が開催されました。当日は2月とは思えないような暖かさで「お出かけしたいな~」と思ってしまった自分を奮い立たせ、講習会の会場へと向かいました。

 講習会は9時から受付、9時半からオリエンテーションがあり休憩を挟みながら1コンテンツ120分を3コンテンツ実習しました。20人ずつ3グループに分かれ、かつ2人1組になって教わりました。

コンテンツ1:静脈路確保、造影剤注入、成分採血

模型の血管を用い、静脈路確保と造影剤注入の実習をしました。事前に動画で学んだ際に三方活栓の仕組みがなかなか理解できず不安なまま参加しましたが、STOPの位置を確認することで開放された他の活栓から生食や造影剤が流動することが分かり、現物を見て触ることで「なるほど!」と理解が出来ました。

   

コンテンツ2:持続皮下グルコース検査、カニューレの吸引喀痰検査

グルコース検査はリブレという経時的にグルコースを測定する機器を20人のうち代表1人が装着することができました。2週間、自分のスマートフォンで確認できるとのことでグルコース管理が必要な患者さんにとっては便利な機器だと感じました。吸引喀痰検査では、自分の不器用さが顕著に現れました。吸引チューブを袋から清潔に取り出すだけでも一苦労。吸引することに集中しすぎてチューブを奥まで差し込みすぎたり、吸引後のチューブを飛沫しないよう廃棄する方法に苦戦したり…2人ずつ前に出ての実習だったので自分の実習終了後に他の受講者の実習を見学することで復習にもなり、さらに理解を深められたと思います。

   

コンテンツ3:直腸肛門機能検査、消化管内視鏡検査、誘発電位検査

肛門機能検査では、模型の肛門を用い模擬カテーテルの挿入を行いました。この検査は患者さんの協力が不可欠なこともあり、技師の声掛けが正しい検査結果に繋がると実感しました。内視鏡検査では、生検鉗子を用い模擬組織を採取・ホルマリン固定までの一連の流れを実習しました。生検鉗子の操作が難しく、組織を採取するまでかなり苦戦をしました。仕組みは分かっているのですが、指が動かず掴めない…ということを何度か繰り返し何回目かでようやく採取・固定までうまくいき、達成感がありました。

始まるまでは正直「120分×3‼ハードだな~」と思っていましたが、いざ実習が始まると触れたことのない機器や操作の難しい器具に苦戦しこともあり、あっという間の1日でした。改めてどの検査に関しても患者さんへの配慮を忘れてはいけず、不安を与えない説明や声掛けが大切であると感じました。

   

  最後になりますが、講習会開催にあたり講師をしてくださった先生方、会場設営や資材準備・片付けなどお世話をしてくださった実務委員の皆様、誠にありがとうございました。

 

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