一般社団法人富山県臨床検査技師会

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「PathPort Cytology Hub」のご紹介と参加報告

2025.06.12

「PathPort Cytology Hub」のご紹介と参加報告

 

富山大学附属病院 田近洋介

 細胞診は、迅速かつ精密な診断を求められる一方で、現場ごとの運用の違いや人員体制の差異により、「ひとりで抱え込む」状況に陥りやすい領域です。こうした課題を全国レベルで共有し、前向きな学びとつながりを生み出すために立ち上げられたのが、「PathPort Cytology Hub」です。

 この取り組みは、病理医・細胞検査士・臨床検査技師など、分野を超えた専門職が集まり、“ゆるく、楽しく、でも確かな交流”を目指して運営されています。毎月1回、30分間のオンラインセッションを中心に、症例の紹介や現場での工夫、技術の共有など、自由なスタイルで意見交換が行われています。スライド不要・耳だけ参加も歓迎されるなど、柔らかな雰囲気が特徴です。

 このCytology Hubは、病理分野のナレッジ共有基盤である「PathPort(Pathology Platform for Organizing Reliable Teaching and Reference)」の一部として運営されており、PathPort全体では、画像ライブラリ、教育用スライド、症例検討資料なども網羅しています。病理教育の新たなインフラとして、今後の活用がますます期待されています。

PathPort Cytology Hub 詳細はこちら: https://pathport.or.jp/

 全国の仲間とつながるこの取り組みにご関心のある方は、ぜひ一度サイトをのぞいてみてください。日々の業務の中に、ほんの少しの“対話と発見”が加わることで、細胞診が少し楽しくなるかもしれません。

 前回(6/17)は、腺系病変について私から症例を掲示し、全国の仲間とディスカッションしました。とても有意義で、新しい試みとして、リアルタイムのバーチャルスライド、少人数のバーチャルカンファレンスルームでの討論、投票なども行われました。

PathPort Cytology Hub(PDF)