プログラム・日程表

学会企画

企画概要

1.日臨技企画 「タスクシフトの本質と臨床検査技師の未来」
一般社団法人日本臨床衛生検査技師会 代表理事会長 宮島 喜文
2.特別講演 「感染症遺伝子検査法の開発と新型コロナウイルス感染症への対応」
富山大学附属病院 検査・輸血細胞治療部部長 仁井見 英樹

座長
富山大学附属病院 検査・輸血細胞治療部 臨床検査技師長 上野 智浩
3.特別企画 「タスクシフト/シェアに関する制度改正の経過と今後の対応」
一般社団法人日本臨床衛生検査技師会 副会長 丸田 秀夫
「品質保証施設認証制度の概要」
一般社団法人日本臨床衛生検査技師会 専務理事 滝野 寿
4.支部シンポジウム 5.各部門別企画 6.一般演題
7.メーカーWEBセミナー 8.機器試薬WEB展示

支部シンポジウム

テーマ

"繋がる"ための意識改革
~臨床検査技師の未来のために~

ねらい

 我が国が抱える少子高齢化と生産人口の減少などの問題は、すでに我々の医療現場にも人材不足、長時間労働などという形で影響が見え始め、医療業務の役割分担の見直しが喫緊の課題となっている。
 一昨年、厚生労働省による「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアリングの推進に関する検討会」が発足した。この改革は、医師の過酷な長時間労働を是正するものであり、医師の業務を幅広く医療関係職種に移管/共同化し、医師の労働時間短縮を図る事を目的とし、2024年4月から適用される医師の時間外労働規制に向けて進められている。昨年12月、日臨技から「現行制度上実施可能とした業務」18項目、「法令改正を行いタスク・シフト/シェアを推進する業務」8項目について提案がなされた。今後は、各都道府県において、これら業務の移管を推進するための実施補助事業(研修会)の開催が予定されているが、業務の内容に応じて、厚生労働省や職能団体が行う研修の受講が義務づけられる。このことは、我々が近い将来、新たな環境の変化に遭遇することを意味している。
 我々臨床検査技師が未来の医療現場でも医療の質の向上を保つ職種として信頼を維持する為には、これからの医療、医師の働き方改革に対してどのような意識改革が必要であるのか。改革に伴う多職種との繋がりをどのように深め新たなチーム医療に参画していくのか。検査室のみならず、医療施設として臨床検査技師会として新たに移管/共同化される業務も含め遂行へのプロセスを構築しなければならず、“今”からの我々の取り組みが非常に重要となる。
 本シンポジウムにおいて、

  •  ① タスク・シフト/シェアリングへどう向き合うか
  •  ② 我々がこれまで行ってきた多職種との繋がりや業務拡大の成果と検証

 について考えてみたい。

座 長: 大垣市民病院 浅野 敦
(一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会中部圏支部長)
      厚生連高岡病院 南部 重一
(一般社団法人 富山県臨床検査技師会会長)

  • 医師の働き方改革に資するタスク・シフト/シェアと他職種連携
    ~臨床工学技士(Wライセンス保持者)からの観点で~
  • グリーンヒルズ若草病院 河上 肇
  • 心臓・血管カテーテル検査室での臨床検査技師の役割
  • 公立松任石川中央病院 澤本 剛志
  • 自問:臨床検査技師はCOVID-19と闘えているか?
  • JA愛知厚生連江南厚生病院 舟橋 恵二
  • 病棟業務の普及に向けて
  • 聖隷三方原病院 長谷川 洋子
  • 当院における心臓・血管カテーテル治療の現状
  • 大垣市民病院 神谷 嘉彦
  • 業務拡大と共に変化するリスクマネジメント
  • 松阪市民病院 宇城 研悟

各部門別企画

臨床血液部門

『新人教育の取り組み』 
~血液担当技師の育成~

ねらい

 団塊の世代が定年を迎え、次々と新人が入ってきている中、新人や新任技師をどのように育成するかという事は非常に大事になってくる。実際にどのように育成、教育しているか、また技術や姿勢を後進に継承していくためにどうするべきか、どのような工夫しているかなどを共有し、より良い新人教育とは何かを探っていく場としたい。
このセクションでは中部圏支部各県・技師会で取り組んでいることを中心に、具体的な研修会内容や目標、アンケートの集計結果を踏まえた総合討議を行い、中部圏のスキルアップを図りたい。

座 長:富山県立中央病院  森 真樹子

  • 静岡県での取り組み
  • 地域医療機能推進機構 三島総合病院  大橋 勝春
  • 三重県での取り組み
  • 鈴鹿回生病院    広瀬 逸子
  • 岐阜県での取り組み
  • 岐阜大学医学部附属病院   石田 真理子
  • 石川県での取り組み
  • 金沢赤十字病院  川端 絵美子
  • 愛知県での取り組み
  • JA愛知厚生連 稲沢厚生病院    蒲澤 康晃
  • 技師会年齢推移と現状
  • 市立砺波総合病院   中村 利弘

臨床生理部門

『足並み揃えて、一歩前進』 
~生理機能検査の標準化を考える~

ねらい

 医療法改正に伴う精度保証に関する義務付けにより、検体検査においては既に標準化が進められている。しかし生理機能検査に関して未だ手探り状態であり、ガイドラインを設ける専門団体も存在するが、ほとんどが各々の施設において個人で活用するに留まることが大半であると思われる。検査室としての生理機能検査の標準化と精度管理を行うために、ISO15189取得施設および、ガイドラインを活用し検査室での基準統一を試みている施設の取り組みを学ぶ。また昨今の新型コロナウイルス感染症によって生理機能検査においても感染対策をしっかり講じる必要が強まった。感染対策の基本を見直すとともに、今後への足並みを揃える機会としたい。

座 長:松阪市民病院  宇城 研悟
静岡赤十字病院 前澤 圭亮

  • ISO15189取得施設の取り組みから学ぶ
     ~日常点検から精度管理まで~
  • 金沢大学附属病院 中出 祐介
  • ガイドラインを紐解く
     ~ちゃんとできてますか?頚動脈エコー計測の基礎~
  • 名古屋大学医学部附属病院 笹木 優賢
  • 新型コロナウイルスにどこまで備えるべきか?
     ~感染対策における当院の現状と生理検査室の取り組み~
  • 磐田市立総合病院 角越 信郎

輸血・細胞治療部門

『ISO15189認定取得に向けた
輸血検査部門での取り組み』

ねらい

 現在、ISO15189認定取得の重要性が増してきており、受審を検討している施設も増えてきていると思われる。しかし、いざ受審に向けた準備を始めようとしても、どのようなことが求められているのか、何から始めればよいのか、理解が難しいこともある。今回の企画では、各県のISO15189認定施設の方にご講演いただき、今後受審予定の施設の方や、受審を検討している施設の方に、自施設での取り組みについて考えるきっかけにしていただきたい。

座 長:地方独立行政法人 岐阜県総合医療センター 福岡 玲
富山大学附属病院  富山 隆介

  • 輸血部におけるISO15189取得前後の変化
  • 愛知医科大学病院 林 恵美
  • 品質マネジメントシステム構築に向けた具体的な運用解説
    -審査経験による事例紹介-
  • 静岡県立静岡がんセンター 梁瀬 博文
  • ISO15189取得時に設立された各種委員会について
    -年間の活動内容-
  • 三重大学医学部附属病院 角屋 佳苗
  • 当院輸血部門におけるISO15189認定取得に向けての取り組み
  • 金沢医科大学病院 岡本 彩

臨床一般部門

『2021年! 
君も一般検査でエースになろう! 』
~若手技師のための
時代のニーズに答えるための勉強法・指導法の模索~

ねらい

 次世代を担う若手技師に求めるものは、臨床検査技師として提供するその情報の信頼性を確実なものとして報告できる能力を身に付けてもらうことであるが、昨今では医療法改正やISO15189取得へ向けて取り組む施設の増加など、これまでの指導法のみでは対応しきれない時代を向えているように思われる。従来の指導法も踏襲しつつ、時代が求める一般検査の次世代エースを育成すべく新たな勉強法・指導法を見出し実践していくため、様々な世代の技師の見解を交え、今後の教育を考える機会としたい。

座 長:藤田医科大学病院    長嶌 和子
北陸大学        松村 隆弘

コメンテーター:厚生連高岡病院     金森 隆樹
四日市羽津医療センター 井上 佳
藤田医科大学      星 雅人

  • ISO15189取得にむけて ~既取得施設の経験談~
  • 磐田市立総合病院 川井 孝太
  • 次世代エース育成のために ① 尿検査の指導法
  • 伊勢赤十字病院 前田 るみ子
  • 次世代エース育成のために ② 時間外業務における一般検査の指導法
  • 岐阜赤十字病院 林 晃司

臨床微生物部門

『新型コロナウイルス対応について』

ねらい

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、感染予防のため日常も大きく変化した。臨床検査の分野においても、診断に用いられるPCR検査は、医療従事者以外の多くの人々からも認知され、各方面からの検査を求める声が多く集められたことをきっかけに、遺伝子検査機器等の普及が加速した。
今回の企画により、新型コロナウイルス対応が各施設でどの様に行われたかという情報を共有したい。そして、今後新たな感染症の流行があった場合に、迅速かつ適切な対応への助けとなることを望む。

座 長:富山大学附属病院 森田 未香

  • 新型コロナウイルスの検査について
    -当院のこれまでの経験から-
  • 愛知医科大学病院 坂梨 大輔
  • 当院検査部の臨床への貢献
  • 医療法人社団浅ノ川 浅ノ川総合病院 片山 雪絵
  • 新型コロナウイルス検査における当院の検査体制
  • JA岐阜厚生連中濃厚生病院 桂川 晃一
  • 当院におけるSARS-CoV-2検査の運用について
  • 鈴鹿中央総合病院 森川 智仁
  • 当院におけるSARS-CoV-2検査の運用について
  • 鈴鹿中央総合病院 森川 智仁
  • 新型コロナウイルス検査体制の準備から考える問題点の整理
  • 厚生連高岡病院 浦田 孝之

生物化学分析部門

『精度管理・精度保証のいろは』

ねらい

 医療法改正に伴い、大規模病院だけでなく、中小規模病院でも厳格な精度管理体制が求められるようになった。日々のルーチンに追われる中、正しい精度管理・精度保証をどのように行っていくかそのイロハを改めて勉強し、日々のルーチンの一助にしていただくことを目的とする。

  • EQAを受けるマナーと評価結果の使い方
  • 浜松医科大学医学部附属病院  新関 紀康
  • IQCを現場で行うべきマナーと活用方法
  • 浜松医科大学医学部附属病院  竹林 史織
  • 他部門から見た検査室に求めるマナー
  • 藤田医科大学病院 臨床検査部
    藤田医科大学 研究支援推進本部 産学連携推進センター
    石田 秀和

病理細胞部門

『病理検査の品質確保の取り組み』

ねらい

 病理の技師が標本の品質を向上させることは診断精度の向上に大いに関係する.そのためには,検体の提出方法や固定などの初期段階からの連続した工程の品質管理が重要である.

  • ・作業環境や試薬からの品質確保の取り組み
  • ・検体の提出から切り出しにおける品質確保の取り組み
  • ・標本作製の品質確保の取り組み
  • ・病理遺伝子検査の品質確保の取り組み

本セッションでは他施設の現状や管理方法等を学び、日常業務に活かしていただきたい。

  • 病理検査室における作業環境管理について
  • 金沢医科大学病院 大兼政 良育
  • 試薬や抗体の管理について
  • 三重大学医学部附属病院 藤田 良浩
  • 検体の提出から切り出しにおける品質・精度管理
  • 岐阜市民病院 大橋 明香
  • 包埋~薄切、HE標本作製の品質・精度管理
  • 静岡県立総合病院 岩﨑 朋弘
  • 遺伝子検査用検体の品質・精度管理
  • 日本赤十字社 愛知医療センター名古屋第一病院 郡司 昌治

遺伝子・染色体部門

『遺伝子検査の管理について』

ねらい

 コロナ禍を機に遺伝子検査機器を新たに導入された施設は多いことと思われる。また、機器導入を機に、新型コロナウイルス以外の項目についても検査を開始する予定の施設もあるのではないだろうか。本企画では、新型コロナウイルスに限らず、遺伝子検査を維持・管理する上で重要なことを学ぶ企画となっている。新たに導入された施設だけでなく、従来から遺伝子検査を実施されている施設も、今一度管理を見直す機会になればと思う。

  • 愛知県がんセンターにおけるがんゲノム医療の実際
  • 愛知県がんセンター 柴田 典子
  • 三重大学医学部附属病院での新型コロナウイルス感染症検査への対応
  • 三重大学医学部附属病院 中央検査部 池尻 誠

臨床検査総合部門

『AIと奏でる臨床検査・
調和する医療技術』 
~最新技術から将来の検査像を読む~

ねらい

 現在、医療におけるAI(Artificial intelligence:人工知能)の導入が急速に進んでいる。胃カメラ、内視鏡、レントゲン、CT、MRIなどの映像や画像を用い、「ディープ・ラーニング技術」を活用した診断が行われている。臨床検査領域においても例外ではなく、血液形態検査診断、病理検査診断、そして検査システムと搬送システムの導入、検体検査工程の完全自動化という幅広い分野で行われようとしている。AI技術の導入によって、医療の質向上と効率化だけではなく、臨床検査技師本来の専門的な業務に集中できる環境を整備することができる。
 この企画では、注目される臨床検査領域のAI技術を一部紹介し、AIによる最新技術が臨床検査にどのような変化をもたらすのか、そしてAI技術を使いこなす我々臨床検査技師のあるべき姿を考え、「臨床検査新時代の幕開け」を共に実感できる場としたい。

  • AIの将来の展望
  • アボットジャパン合同会社  高山 陽介
  • AI/ディープラーニングを応用した末消血細胞画像解析と血液疾患の自動鑑別に向けた試み
  • シスメックス株式会社   岩崎 陽介
  • AIを利用した検査室からの臨床支援
    -診療支援システム(Diagnostic Support System)の取り組みと導入効果-
  • 聖隷福祉事業団 総合病院聖隷浜松病院  石原 晶

メーカーWEBセミナー

アボットジャパン合同会社

新型コロナウイルス抗体測定の意義

アボットジャパン合同会社 診断薬 機器事業部 学術情報室マネジャー・ 村上 聡

シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス株式会社

新臨床検査部門からの病院経営への貢献

シーメンスヘルスケア株式会社 M&S 本部 マーケティング&エデュケーション部

松尾 久昭

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社

新型コロナウイルスへの抗体のできかた

国立大学法人・富山大学・学術研究医学系・微生物学講座

森永 芳智

シスメックス株式会社

全自動免疫測定装置 HISCL シリーズのご紹介

シスメックス株式会社 名古屋支店 学術サポート課 松木 信行