一般社団法人富山県臨床検査技師会

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開催・報告・お知らせ

タスク・シフト/シェアに関する厚生労働大臣指定講習会に参加して

2022.11.16

富山大学附属病院 前田和保

 10月30日(日)に、富山県第2回タスク・シフト/シェアに関する厚生労働大臣指定講習会が開催され、この度参加しました。20人ずつ3グループに分かれ、3つのコンテンツについて2人1組になって教わりました。

①静脈路確保、造影剤注入、成分採血等

 富山大学附属病院の佐藤慎哉先生に教えていただきました。模型の血管を用い、静脈路確保と造影剤注入の実習を行いました。静脈路確保の講習では、穿刺針の内針を外針から抜針する際に、外針を押し進めながら穿刺した血管を抑えて血流を止める流れできず、血液が漏れ出てしまいました。佐藤先生から、抑える位置はもう少し上にすることも教えて頂けました。造影剤注入について、今回は翼状針と三方活栓を用いた方法を教わりました。ルート内が完全に生理用食塩水で満たされておらず、途中ルート内に空気が入ってしまいました。実際に造影剤注入する際には、ルート内や三方活栓内に生理用食塩水が完全に満たされているかの確認を十分に行うきっかけになったので良かったです。

②皮下グルコース検査、吸痰採取

 富山大学附属病院の若林世恵先生に教えていただきました。皮下グルコース検査は、見学だけでしたが、自身の血糖値の変化がスマートフォンで確認できるのは便利だと感じました。吸痰採取については、模型で行ったようにプローブを動かしたものの、うまく痰を吸い取ることが出来ないと感じました。実際に吸痰操作を行ってみて、若林先生のおっしゃる通り患者さんの負担が大きい検査であり、短い時間で適切な検体を採取することがとても大事だと感じました。

③肛門機能直腸機能検査、内視鏡検査、誘発電位検査

 市立砺波総合病院の田畑敏先生に教えていただきました。肛門機能検査の実習では、模型の肛門を用い、模擬カテーテルの挿入を行いました。カテーテルを挿入する際、ゼリーなどで滑りすんなり入りませんでした。内視鏡検査では、生検鉗子を用い、模擬組織を採取した後、ホルマリン固定を行う一連の流れを教わりました。生検鉗子の操作が思っていたよりも難しく、内視鏡を操作する先生と息を合わせることが必要だと感じました。

 1日を通して講習を行っていたため、講習会が終わった後に達成感がありました。Webの動画講習より、実際に講習を受ける方がわかりやすかったです。今後の業務に今回得た知識を活かせるよう、日々を過ごしていきたいと思いました。講師の先生方、実務委員や協力委員の方々、お忙しいところ誠にありがとうございました。